親愛なるジェフリーバワ氏のお墓参りと感謝を伝えにルヌガンガに宿泊しました。

2018年6月、林旅製作所が関わっていた大きなプロジェクトがひと段落して、私は自分にご褒美をすることに決めていた。
そのご褒美とは2度、視察をしてまだ泊まったことがない、ジェフリーバワ建築の聖地とも言える「ルヌガンガ」に泊まること。

ジェフリーバワの遺骨が埋められているシナモンヒルで直接お礼を言いたかった。
「あなたのおかげでたくさんの方が林旅製作所をご利用いただけるようになりました。」
そう伝えるためにルヌガンガへ行った。

ルヌガンガはバワの別荘にして理想郷と言われていて、バワ建築が好きなら誰もが憧れる宿。
ルヌガンガは5種類のスイートルームがあり、今回私が泊まったのはグラスルーム。全面ガラス張りのユニークな部屋。
スタッフに聞くと「日本人の多くはグラスルームを予約するね!」
そう言われて苦笑い。
調べれば調べるほどグラスルームの写真がきれいだからつい選んでしまう。


この写真見たらやっぱりこの部屋指定したくなりますよね?(笑)

実際泊まってみていろいろわかりました。
部屋に入ると外から丸見えなので(当たり前!)カーテンを閉めること。
シャワールームとトイレが以外に小さいこと。
2階建てだったので1階にアウトサイドバスがあると勝手に思い込んでいました。
シャワーとトイレはベッドの裏にこじんまりとあります。



こちらがあまり公開されていないグラスルームのシャワーとトイレ。シャワーはかなり狭いです。
またダブルベッドも小さめのため2名で宿泊するときは大抵エキストラベッドを追加するとのことです。
エキストラベッドを入れると部屋全体の雰囲気が損なわれるので、グラスルームは1人で泊まるところなのかもしれないと感じました。

グラスルームで少しくつろいで念願のお墓参り。

こちらの木の下にジェフリー・バワ氏の遺骨が埋葬されています。

手を合わせて、お礼を伝え、少し黄昏ました。

生きているうちにあなたに会いたかった。

いろんな質問をしたかった。

「ル・コルビュジエの建築群が世界遺産になったけど私は、あなたの建築群こそ世界遺産にすべきだと思うし、将来世界遺産になると思う」
と伝えたかった。

15分ぐらい思いをめぐらし、ルヌガンガの散策をする。

2回視察して隈なく歩いているので大体写真は撮影済。
視察した後に読んだ本で知らなかった情報や場所をチェック。
行動がすでにマニア・・・。

ここで、気になることがひとつ。

「誰もいない・・・」

6月下旬のオフシーズン、まさかと思い確認をしたら、今日の宿泊者はなんと私1人でしたー!

ルヌガンガ独り占めーーーーーー!!!!!

やったー♪

ジェフリー・バワ氏が私にサプライズプレゼントを用意してくれていました。
バワさん、ありがとう。

スタッフに私がどれだけジェフリー・バワを愛していているか、ほとんどのホテルをチェックして、実際に泊まったかを熱く語り、他の部屋も見せてもれることに♪

スタッフが利用してる部屋と改装中のシナモンヒルハウスは残念ながら見れなかったけどThe Gate HouseとThe Gallery roomを視察させていただきました。

The Gate House/ザ ゲートハウス






トイレのインパクトが強すぎてトイレのことしか覚えていない(笑)
可もなく不可もなく居心地のよい部屋でした。

The Gallery room/ザ ギャラリールーム









ザ ギャラリールームはルヌガンガで最も大きい部屋で料金も一番高い。
ですが、もしルヌガンガに泊まるなら絶対にここがいいです!!!
他の部屋とは根本的に違う雰囲気があります。
バワの好きな骨董品が美術館のように展示されていて、とにかく広い。そしてバワのテイストが随所に見られます。
ぜひルヌガンガは奮発してザ ギャラリールームに泊まりましょう♪

視察が一通り終わると夕日の時間です。
バワ建築を愛する人なら夕日の時間は特別な時間だということを知っています。
バワ建築のホテルはそのほとんどが西を向いています。
夕日がきれいに見える場所を選んでバワはホテルを建設していたのです。




ルヌガンガで夕日を見ていると懐かしい気持ちになりました。
「何だろう、この懐かしさ」
記憶を辿ると、懐かしい理由がわかりました。
この景色、ヘリタンスカンダラマから見るカンダラマ湖に似ている!

ルヌガンガで夕日を見て、ヘリタンスカンダラマの景色がなぜ心に響くのかわかりました。
高台から水辺を眺め、建物は夕日が落ちる方向を向いている。
バワが愛した景色なんだな、としみじみ。

日が暮れて楽しみにしていたディナー。
しかも独り占め。




最高のひと時でした。
夕食はヨーロピアンスタイルかスリランカンスタイルか選べます。
ルヌガンガのスリランカカレーは絶品なのでスリランカンスタイルを選択。正解でした!
ある情報にはバワが生きていた時代のコックが今も腕をふるっていると書いてあるようですが、実際はそんなことはないそうです。
味は多分そんなに変わらないけど同じコックではないと教えていただきました。





そして朝食。バワが見た景色を見ながら朝食を食べている。しかも1人で独占している贅沢の極み。


食事をしているメインビルディング。
ここの席はバワが別荘としてルヌガンガを使っていた当時8席しかなく、バワは8人までしかお客様を呼ばなかったという逸話があります。
バワ伝説は他にもあり、川の対岸の森の景色が壊されないよう、対岸の森の土地も購入したそうです。
さらに、一個人であまりに広大な土地を購入しすぎたせいでスリランカ政府から目をつけられるようになり、建物を買うために土地を購入することができず、牛小屋とか農業っぽい理由をつけて農地(酪農地)として土地を購入したという話をスタッフが教えてくれました。

バワさん、スケールが違います!

朝食を食べてゆっくりしてお昼にチェックアウトしようかなとも思いましがここは自分へのご褒美、ランチもいただくことにしました。
ランチはまだ注文していないヨーロピアンスタイルを選択。





思い残すことはありません。
もう十分すぎるほどルヌガンガを堪能しました。
そして、まだジェフリー・バワが好きになりました。

ルヌガンガでゆっくり歩いて骨董品や置いてあるものを観察すると、ライトハウスホテルの階段のモデルになったオブジェかな、ブルーウィーターのフロントの絵、ドナルドフレンドの作品、コンクリートに歯の模様を書いてある机はヘリタンスカンダラマのダンブッラウィングに行くときの廊下に似ているな、とかいろいろなことを想い、バワを感じて楽しみました。

いつかここを貸切にしたいな〜。