今回のインド視察で最も訪れたかった場所、「ナヴダーニャ農園」にいよいよ向かいます。
宿泊しているデヘラドゥンの市内から車で20~30分。町からは若干離れた場所にナヴダーニャ農園があります。農園にはヴァンダナ・シヴァさんを慕う10名前後の欧米人の若者がオーガニックファームについて学んでいました。
ナヴダーニャ農園到着後、スイス人のカールさんが園内を案内してくれることになりました。ナヴダーニャ農園について、栽培している米や麦について。カールさんから非常に興味深いお話をいくつもうかがうことができました。
例えばナヴダーニャ農園には750種類以上の米と170種類前後の麦を栽培しています。決して広くない土地にそれだけ多くの品種が育てられると驚きでした。
こちらは麦畑。黒い看板に麦の品種が書かれています。黒い看板1つで1つの品種、こんなに狭い空間にたくさんの種類の麦を育てています。
農薬など一切使っていない農園で土地にパワーが溢れていることを感じることができます。パワースポットのようなオーガニックファーム特有の心地よい空気でした。
牛のフンを燃料にするのはインドの定番。ナヴダーニャ農園では牛の尿も集めて作物の虫よけなどに利用します。
ナヴダーニャ農園で育てた種を保管する場所。殺菌が入らないように裸足で見学します。
保管してある種。カールさんの話ではGMOフリー(遺伝子組み換えのない)のナヴダーニャ農園で収穫した種をインド各地の仲間に無料で配って育てています。1世代限りのF1種ではなく、種を収穫すれば次の年も種を買わなくて済むような自然の循環になるように、オーガニックファームがインド各地で増えるようにナヴダーニャ農園は力を注いでいます。
「オーガニックファームとは農薬を使わない農園ということだけが重要というような扱いをされるけど、農薬を使わないという以上に自然を与える場所でもあるんだ。ナヴダーナ農園には70種類近くの野鳥が生息している。でも普通の農場だとせいぜい5~7種類の鳥しか生息できない。たくさんの野鳥が住める環境、自然が豊かな農園というのがとても大切なんだよ」とカールさんは説明してくれました。
「Organic farm gives nature」という言葉がとても力強かった。
そしてナヴダーニャ農園に来る欧米人は農園に来るまで遺伝子組み換えされた食べ物や農薬漬けの食べ物を食べています。それがナヴダーニャ農園で取れた豆や野菜を食べ、1週間ほどすると性格が明らかに変わり、穏やかになるそうです。
普段の生活で当たり前のように食べているものがいかに人体に悪影響を与えているかわかりますね。
Navdanya
http://www.navdanya.org/